昨年の阪神は、メッセンジャー、能見、藤浪、岩田の4本柱に支えられ、先発防御率はセリーグ2位の3.73だったが、呉昇桓(防御率1.69)の活躍にも関わらず救援防御率は4.20、トータルでも3.88とセリーグ5位に終わった。投手有利の甲子園をホームグラウンドとしながらこの成績は楽観できない。
そのような状況にも関わらず、2015年の阪神タイガースは補強にことごとく失敗。実質的な投手陣の補強といえば、白仁田とのトレードでオリックスから桑原、DeNAから育成枠でトラヴィスを獲得したのみで、ドラフトルーキー、とりわけ即戦力社会人ドラフト1位の横山雄哉(21)にかかる期待は大きい。
ドラ1ルーキー横山雄哉とは
横山 雄哉(よこやま ゆうや、1994年2月21日 - )は、阪神タイガースに所属するプロ野球選手(投手)。2014年のドラフト会議で有原航平、山崎康晃をクジで外した阪神タイガースから外れ外れで1位指名を受けた。オーバースローから最速151km/hのストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークを投げる。足を高く上げて、腕の振りが早く、高めのストレートで空振りを取ることのできる特徴をもつ。
横山は外れ外れ指名での獲得であるが、悲観することはない。それどころか、ドラフト指名後の第1回21U野球ワールドカップの日本代表として3試合10イニングで20奪三振を記録し、メジャーのスカウトからも一目置かれたことは記憶に新しい。
メジャー絶賛!虎D1・横山、21UW杯で豪斬り3回8K!! (1/5ページ) - 野球 - SANSPO.COM(サンスポ)
横山の強みはストレート
横山の最大の強みは、自他ともに認めるストレートのキレ。大きく振り上げた足とコンパクトな腕の振りから繰り出されるストレートは、最速151キロ、常時140キロ台を記録する。また、ボールの出処が見えにくいフォームで、これにスライダー、カーブを織り交ぜる。動画を見ても打者がストレートにタイミングが合わず、空振りしてしまっているのが分かる。
阪神一軍での起用方法は
先発はメッセンジャー、能見、藤浪、岩田に岩崎を加えた5人ローテはほぼ確定的。先発6番手として起用するなら、岩貞、金田、鶴、秋山らと争う形になりそう。
もしくは、初めは左腕中継ぎとしての起用も考えられる。現状では、右は安藤、福原のベテラン勢に加えて松田がおり磐石の布陣。対して、昨年のウィークポイントだった左の中継ぎは今年も心許ない。榎田、筒井、加藤、高宮といずれも決め手を欠く。
冒頭で述べた通り、阪神の中継ぎは脆弱な状況であり、今年は中継ぎでフル回転してもらいたい。イメージは巨人山口のように左右を問わず三振を取れる中継ぎだ。
怪我の状況について
左胸鎖関節の炎症のために調整が遅れていた横山だが、ようやく投球を再開した模様。肩や肘の怪我ではなかったので、ちょうどいいノースロー調整ができると切り替えて欲しいと思っていたが、開幕に間に合いそうだということで一安心だ。ただ焦りは禁物。じっくりと腰を据えて準備してもらいたい。
まとめ
社会人やU21日本代表で活躍したと言っても、まだまだコントロールが甘い部分もあるし、怪我明けということもあり、開幕からフル回転での期待はできないかもしれない。ただ、昨年の岩崎や、新人の頃の榎田のように、要所要所で投手陣の救世主となってくれればという思いが強い。藤浪世代(高卒3年目)としてどこまで活躍できるのか。期待したい。
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