今年の阪神の注目株、ドラフト1位の横山ともう一人、同じチームの新日鉄住金鹿島からドラフト2位で獲得した投手がいる。石崎剛(24)だ。なお、同一チームからドラフト1位、2位で投手を指名するのは史上初とのこと。
ドラ2ルーキー石崎剛とは
石崎 剛(いしざき つよし、1990年9月9日 - )は、阪神タイガースに所属するプロ野球選手(投手)。サイド気味のスリークォーター、もしくはスリークォーター気味のサイドスローから最速151 km/hの速球を投げる。変化球としては、スライダーとチェンジアップを投げる。しかしながら社会人時代は、投球の大半を速球が占めていた。一方で、コントロールに課題を残している。
名前の通り?、ストレートでドンドン押していくスタイル。プロではこのストレートが通用するどうかに掛かっているだろう。
【阪神2位】石崎剛 ほぼ直球一本やり!最速151キロの剛球右腕 ― スポニチ Sponichi Annex 野球
阪神自慢の直球中継ぎ陣の系譜に名を連ねられるか
昨今の阪神はストレート自慢の中継ぎ陣が印象的だ。現レンジャーズの「火の玉直球」藤川球児、「鉄人」久保田智之のJFKコンビ。
今に目を向けると、昨年のセーブ王「石直球」オスンファンに、最優秀中継ぎの福原忍、若手中継ぎ最右翼の松田遼馬らがいる。彼らの武器は150キロを超えるストレートである。逆説的だが、中継ぎエースとなるにはストレートが武器であることが重要なポイントである。
決して若くはない24歳の社会人、しかもストレート一本槍の石崎がドラフト2位で指名されたということは、この系譜に名を連ねるだけの素質があるということだ
この動画を見ると、常時145キロを超えるストレートで最速は151キロ。スリークォーター気味のフォームからこのストレートを投げ込まれると、プロでも右バッターはかなり差し込まれるのではないか。
以下は先日行われた紅白戦の様子。社会人時代と比較すると、コントロールを安定させるためか以前よりテークバックが短くなったようだ。それに伴い、持ち味の球速と荒れ球が少し落ちているような印象を受けた。(それでもこの時期で最速145キロを計測しているが)
早計かもしれないが、コントロールを意識するあまり、縮こまったフォームとなってしまって、持ち味を殺してしまわないように注意して欲しいと思う。
また、変化球もスライダーを直球の合間に投げているが、すべてバッターに見切られてしまっている。プロで活躍するには見せ玉としての変化球も磨く必要があるだろう。
一軍では右の中継ぎとして
コントロールに不安がある以上、先発としての起用は難しいだろう。持ち味のストレートを最大限に活かすためにも、中継ぎで起用される可能性が最も高い。
現状の阪神の右の中継ぎは、安藤、福原のベテラン勢に加えて松田がおり磐石の布陣に見えるが、それ以降に続くロングリリーファーやビハインド時の層に薄さを感じる。石崎も当面このポジションを金田や鶴、歳内らと争う形となりそうだ。昨年の阪神の中継ぎはセリーグ5位の防御率4.20を記録しており、今年は中継ぎでフル回転が期待される。
石崎はキャンプの3000メートル走で、歴代1位の記録を残しており、足腰や体力といった面で期待が持てる。連投や夏場でも体力をキープできれば阪神中継ぎ陣の救世主となれるかもしれない。
まとめ
ストレート一本で生きていくには、最速151キロでは厳しいのがプロの中継ぎ。球速はもっと伸ばしていく必要がある。持ち前のストレートを生かすため、荒れ球の特徴は残しつつも、最低限のコントロール、変化球、更にはオスンファンら一流のセットアッパーのメンタルを身につけたい。今年はプロとしての活躍の方向性を見定めつつ、同期の横山と一緒に投手陣の底上げを担ってくれることを期待したい。
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